セレンディピティ

昨日開幕したHRD JAPAN2007のオープニングセッションに行ってまいりました。会場は横浜。久しぶりです〜。


特別講演では、東芝の代表執行役社長 西田氏が、そしてそれに続く特別セッションでは神戸製鋼 ラグビー部 ゼネラルマネージャーの平尾氏とコーポレート・バリュー・アソシエーツ(CVA)マネージング ディレクターの今北氏が対談されました。ちなみに今北氏は『GLOBAL MANAGER』第27号にご登場されております。


今日は西田氏の特別講演で印象に残ったことを書いてみたいと思います。講演タイトルは「強い組織と個人の持続的成長」。西田社長の考える強い個とは、プロとして目標達成への強い意志と実行力をもっている人だそうです。情熱をもっているだけではダメで、それを必ず成し遂げるんだという強い意志が不可欠とおっしゃっていました。


デジタル化、ネットワーク化がすすんだことによりグローバリゼーションが加速されている今、慧敏(ケイビン、Agilityがぴったりくる言葉とのことです)に応変(オウヘン)しなくてはならないとおっしゃっていました。それには、やはりイノベーションが必要だと。時代のパラダイムが大きくシフトした今、過去の経験を100%生かすことはできない。イノベーションの波を次々と起こしていかなければグローバルメガコンペティションを勝ち抜けないと語られました。


そして最後に、人材育成には教養(Liberal Arts) が必要と強くおっしゃっていたのが印象的でした。古典を含めたLiebral Arts のレベルを上げていかなければ、グローバルに活躍できる人材は育たない、とのこと。これまで、『GLOBAL MANAGER』でもさまざまな方々からアドバイスをいただきましたが、やはりLiberat Artsの重要性を指摘される方が多々いらしたのです。


単に言葉ができるレベルではだめで、本当の意味で各個人の視野を広げ、教養のレベルを高め、あくなき探究心を持ち続けること。それができなければ「セレンディピティ」はつかめない!とおっしゃっていました。


この「セレンディピティ」は18世紀半ばに英語になった言葉で、偶然からモノを見つけ出す能力というサブタイトルがついた本も出ています。http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047040959/daiya0b-22/ また、先日取材させていただいたスターバックス コーヒー の高橋氏と船川氏との対談でもこの「セレンディピティ」が出てきました。5月上旬にお届けする第29号を楽しみにしていてください!


その後の特別セッション対談も大変よいお話をお伺いすることができました。こちらはまたの機会にご披露したいと思います。帰りはとっぷりと日が暮れ、横浜の夜景を横目に帰宅いたしました。