岩楯の「人間力」体験


こんにちは。『GLOBAL MANAGER』編集部の岩楯です。

最近は、なにやらバタバタとしていてちょっとご無沙汰しておりました。編集人Sも書いておりましたが、例年に比べるとほんと暖かいですね。先日花粉症持ちの友人に会った際も、既にマスク着用でした。そんな自分も花粉症なので、今年の春はどうなることやら戦々恐々としております。あぁ恐ろしい。

「なんとか一つもらえました!」

さてさて、先週は編集部員が交替でHRD Japan 2007に参加させていただいたので、その話題が続いておりますが、ためらうことなく自分もその流れに乗っかっていこうと思います。

自分は、9日(金)に「コア人材が育つ仕組みづくりと支援策」と「グローバルリーダーに求められる資質」の2セッションに参加しました。
これらのセッションに参加してみて、皆さん異口同音に『人間力』をキーワードとして挙げているなぁと感じました。

例えば、「コア人材が育つ仕組みづくりと支援策」でお話をお聞かせくださった縄文アソシエイツ 古田氏は、『ビジネス手腕などビジネスマンの表面的な値段を決める「人材論」の下に隠れてしまっている人間力、魅力、品格等の人間としての本当の力である「人物論」にもっと目を向けるべき』という趣旨のお話をされていました。

また、「グローバルリーダーに求められる資質」でパネルディスカッションに参加されたJMAグローバルビジネスリーダー(GBL)コース修了者の方が「グローバルビジネスリーダーの要件」として挙げたのが、やはり『人間力』でした。

さらに『GLOBAL MANAGER』第28号の巻頭言にご登場の富士ゼロックス 小林陽太郎氏もその中で『人間力は世界共通。』とおっしゃっています。

ではその『人間力』とはどんなものなのでしょうか?自分が想像するに「この人にどこまでも付いていきたいと思わせる魅力」や「この人のためなら無理をしてでもやってあげようと思わせる力」となるのでしょうか。

そこでさらに考えてみました。「岩楯に人間力は(かけら程度でもいいから)あるのか?」ということを。

自分で言うのもお恥ずかしいのですが、残念ながらほとんどその力は無く、育ってもいないのではないかと思います。が〜ん。

しかし、よくよく思い出してみると「こ、こ、これはもしかして人間力?」と考えられなくもない『プチ人間力体験』がありました。

それは、以前の会社での出来事。当時営業職だった自分は、お客様から納期を2日早くしてほしいと言われました。しかし、その時期は繁忙期ゆえ、自社工場も関連工場も大忙しで2日も納期を前倒しにすることは到底不可能でした。なので、その旨をお客様に根気強く説明するのですが、「2日の前倒し」を撤回してはくれませんでした。

そこで、工場のオペレーションを管理している部門にSOSを出したところ、な、な、なんと持てるべきコネクションをフルに使い、今まで一度も仕事をお願いしたことのなかった社外の工場にお願いするという『裏技』で自分の窮地を救ってくれました。あの時ばかりはあまりに美しく劇的な結末に、管理部の部長さんが「白馬に乗った王子様」と見間違うほど、うっとりしてしまいました。しかも後から聞いた話だと、どこも繁忙期なので仕事を引き受けてくれる工場がなかなか見つからなかったのを、相当頑張って見つけてくれたそうです。

数日後納品が無事完了し、再度その管理部にお礼を言いに行くと、「お前がいつも黒豆せんべいを持ってきてたからだ」と言われました。そうなんです。たまに大ロットや急な仕事が終わると、管理部のおじちゃんたちの大好物「黒豆せんべい」を『上納品』として持って行っておりました。

そう考えるとあの時のミラクルは、自分の「人間力」ではなく、黒豆せんべいの「せんべい力」によって引き起こされたものだという結論に自然と達さざるを得ないのでした。が〜ん。

おせんべいにも負けてしまう自分の「人間力」を鍛えなおすべく、修行の旅に出たいと思います。しばしお暇を下さい、編集長殿。探さないで下さい・・・

岩楯でした。