「水」について


こんにちは、編集部の牛原です。
先日の天気予報で今年の梅雨入りについて話していました。どうやら梅雨前線を押し上げる高気圧が弱いため、今年は例年よりも梅雨入りは若干遅くなるでしょう、というような内容でした。このところ夏日が続き、巷の人々の服装も夏らしくなっていたので、梅雨の存在をすっかり忘れていました。そうだ、夏がくる前に梅雨がくるのだ。


先日TVになんとも不思議な映像が映し出されていました。それはオーストラリアのある地域で、大変な水不足のため湖がかんばつで干上がり、桟橋の下を人がてくてく歩いているというものでした。もと湖という一帯には元気のない草などが細々と生えていて、「えっ、ここは湖だったの?」と思わず疑ってしまうほど枯れちゃっていました。その付近の家庭ではひたすら節水に励み、シャワーの使用時間を砂時計で2〜3分に制限したり、ポタポタと落ちる朝露までもバケツに溜めたり、さまざまな工夫をしている様が切実に伝わってきました。「オーストラリア大変だな」と、はじめは映画でも観るような感覚で観ていましたが、しばらくしてハッと思いました。これは同じ地球上で起こっているんだ。他人事ではないのだ。思わずたたずまいを直して観入ってしまいました。他にも地球温暖化の影響で海に沈んでしまう国や島などについて、また、そこの人々が他国に移っても暮らしていけるよう職業訓練を受けている様子などが伝えられていました。
水不足でも、今はスーパーなどにいけば水はすぐ買えます。しかし、枯れた湖を元に戻すほどは無理ですよね。水がこんなに足りないところがある一方、人が流されてしまうほど豪雨に見舞われた地域があったり、自然のバランスがひどいことになっている事実に胸が痛くなりました。
ドイツで開催されているG8サミットでも、焦点の環境問題で地球温暖化対策について話し合われているそうです。前向きな合意点が見つかることを祈っています。

これを期にこれまでうっとおしい存在だった梅雨に対する気持ちを返上して、しっかり雨が降るようこちらも祈っちゃいます。

さて、水の話に終始してしまいましたが、人間は自然には絶対に勝てないな、と自然界の厳しさを再認識しました。これらの現実を真摯に受け止め、もっと何か始めないと、と一人あせる牛原でした。

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