UNIDO萩原氏の取材から


こんにちは。『GLOBAL MANAGER』編集部の岩楯です。

そろそろ読者の方には第30号が届き始めているころだと思います。もうお読みになりましたか?「アジア特集」ということで、今までとはちょっと違う切り口だったので新鮮に感じていただけた方もいらっしゃったのではないかと思います。

『GLOBAL MANAGER』編集部では、一人でも多くの読者の方からご感想をお聞かせいただければと思っております。ぜひ現在実施中の読者アンケートにご協力下さい。お願いいたします。(詳しくは本誌に同封いたしましたアンケート用紙をご覧下さい)

「探し物は何ですか〜?♪」

さてさて、今日は先月18日にお伺いした国際連合工業開発機関(UNIDO) 東京投資・技術移転促進事務所 萩原氏の取材から、印象に残ったお話をご紹介いたします。

11月に発行されます次号(第31号)の特集テーマは「国際機関で働く(仮)」で、さまざまなバックグラウンドを持つ人が集まって働く国際機関という多様性の高い状況で日本人が存在感を示すための方策と、グローバルビジネス全般に応用できるヒントをお聞きすることを狙いとしています。

萩原氏とは、5月22日のブログでもご紹介した「第3回 コロちゃんアフリカ会議」で初めてお会いしました。もともとゲストスピーカーとして参加されており、そのお話しがいろいろな意味で非常に興味深く、印象的だったので会議後のレセプションでお名刺を交換させていただき、今回取材をお願いすることができました。

では、萩原氏のお話の何が興味深く、印象的だったかと言うと、その理由は2つあります。

まずはお話しの内容。萩原氏は現在アフリカ諸国を中心に日本企業の持つ優れた技術を移転し、それぞれの地域が持つ問題の解決に役立てるお仕事されています。そのお仕事の事例として、「小さな滝に小型の水力発電設備を取り付け、周辺の家に電力を供給している」や「通常だと捨てられてしまうバナナの茎から繊維を作り、Tシャツを製造している」などをご紹介されていました。

もともと私自身ウガンダにフォスターチャイルドがいることもあり、アフリカには興味があったので、思わず「おお〜っ」と身を乗り出してお話しを聞いてしまいました。

次にプレゼンテーションの雄弁さ。会議には英語の通訳さんがいらしたのですが、どうやら本業ではないらしく途上国への投資や開発など専門的な内容には対応できてないようでした。

そこで萩原氏は、日本語で少し話し、全く同じ内容を英語で言って、それからまた日本語で少し話し、同じ内容を英語で言うという、「一人二役」でプレゼンテーションを進めてらっしゃいました。

その様子も素敵だったのですが、それ以上に「アフリカへの愛情」が感じられる熱い語りっぷりに心を打たれました。その熱い思いが5月22日のブログでもご紹介した「アフリカは世界の未来を担う国」というご発言に繋がっているんだと思います。

そんな熱い萩原氏が弊誌にご登場くださるとあって、かなり期待して取材にお伺いしました。そ、そ、そしてその取材の結果は、大成功でした!

もともと1時間半で取材をお願いしていたのですが、2時間近く学生時代のお話からUNIDO本部でのご経験までいろいろと語ってくださいました。思わず取材陣一同「ええっ!」とびっくりしてしまうエピソードや「あはは〜」と笑わずにはいられないエピソードなど盛りだくさんでした。

その中で一番印象に残っているのが、現在のお仕事に就くことになる一番大きな理由でした。萩原氏は、幼少期に体験したある出来事がきっかけで「困っている人のために働こう」と強く思ったそうです。そして現在その夢をかなえてらっしゃるのですが、ご自宅からは人生を決めることになるその出来事が起こった場所が見えるそうです。その場所を見ることで、初心を忘れないようにしているとおっしゃっていました。

そのお話しを伺い、特に一つの強い思いを抱いて今まで過ごしてこなかった自分には非常にうらやましく、また、素晴らしく感じられたのでした。

しかし、ある人が「気づくに遅すぎることはない」と言っていたのを思い出したので、今からでも自分にとっての「強い思い」を見つけてみようと思います。そして、それをかなえるべく、努力してみようと思うのです。

そんな感じで、萩原氏の取材から非常にいい刺激をいただいた岩楯でした〜