夏の思い出・・・


ご無沙汰しています。編集人Sです。

白露ともなると、さすがに秋の気配も感じられる今日この頃です。しかし今年の夏は暑かったと思い返しながら、、、3週間ほど前というとまだまだ暑い盛りの頃ですが、私としては初めて本格的な「和太鼓」の演奏を聞いてきました。

青山で行われた「TAIKO JAPAN」というイベントの一つが「青山太鼓見聞録」という演奏会だったのです。リズミカルな小型の太鼓や、とても器用でユニークな打ちかたをする神楽太鼓、そしてなんといっても迫力満点の大太鼓まで、太鼓の全てを見せてくれる素晴らしい会でした。若い人や外国の方も多く、これから注目の日本芸能です。

以下パンフレットを基に、太鼓のご紹介です。


「太鼓」は戦後生まれの「最も新しい日本の伝統音楽」なのだそうです。古来より、太鼓は祭りや民族行事、古典芸能などに用いられてきましたが、それ自体が音楽として独立するのは戦後のこと。

日本の太鼓には「打ち込み」と「打ち囃し」という二つの特徴を備えてきた。「打ち込み」は強打による大きな音で場の穢れをはらい、遠くの彼方の神や霊に願いを届け、祭りの場に招こうとするもの。渾身の力をこめることは、強く願いをこめること。

「打ち囃し」は降臨した神や霊を祭りの場に留まらせ、慰めるための音楽。「囃す」は「栄やす・生やす」で、ほめそやして盛り立てること、稲の生育を促すことにも通じる。神や霊に楽しく気分良くなってもらおうと、様々なリズムを育んだ。人々も共にそれを享受し、神人一体となって祭りの喜びを演出する。


最も新しい伝統音楽というので、あまり馴染みがなくても当然かもしれません。言葉を介さないので、外国の方にも理解しやすく、日本らしさも感じて貰えるかもしれませんね。太鼓というと、感性に任せて打ち続けているようなイメージがありましたが、ちゃんと作曲家がいて楽譜通りに打っているというから恐れ入りました。そして、打ち手の無駄な脂肪のない、太鼓を打つという目的のみ追求して鍛え上げられた肉体美も魅力の一つでありましょう。

もうすぐどこかで秋祭り。もしも太鼓が出てきたら、以前より少し真剣に聞いてみようと、そして降臨した神様や霊達と祭りの喜びを感じてみようと、そんなことを思うSでした。

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