*[編集長Y]インドという国

*[編集長Y]インドという国


ちょっと前の話になりますが、お台場のビッグサイトで「IT大国インドに学ぶ人材育成法とその成長戦略」という講演を聴いてきました。インドを代表する巨大IT企業インフォシスの取締役シュリナート・バトニ氏がお話してくださいましたが…いや、もうその成長ぶりといったら物凄いスピード。。。


大きく映し出されるインフォシスのキャンパス(と呼んでいるそうです)は、どこのリゾート?と思うくらいの豪奢さです。


12/17の日経新聞にもインドのIT企業がFIFAと国際スポンサー契約を結んだという記事がありました。提供資金は数百万ドル、ブラジルでワールドカップが開かれる2014年までの7年契約だとか…


私がシリコンバレーにいた頃は、インド人のソフトウェア技師が多々会社を立ち上げて
いた頃でした。伺ったことのあるあの会社、この会社はもしかしてインフォシスのような
巨大企業になっているのかも???と考えると、ちょっとワクワクしてきますね。


バトニ氏の話では、日本政府、日本企業、日本人はインドが自由化された後の変化した
姿をわかっていない。92年以前のイメージしかないのでは、と指摘されていました。
かつてのインドは人口の50%が低所得層でしたが、いまやその層は17%にまで減り、
可処分所得の多い中間所得層が増加しているそうです。インドは市場としても非常に
魅力的である、と強調されていました。


実際のところ、現代やNokiaなどの企業はインドで大変なシェアを獲得しているそうですし、
ボーイングエアバスなどの航空機メーカーもインドから大きな受注を得ているらしい。


同じく17日の日経新聞には“中国有力企業インドを開拓”という見出しがおどっていました。
中国はここ数年、対印投資や対印貿易に明確な目標数値をかかげ、有望な市場としてさまざま
な分野に参入しているようです。これを聞いて思い出したのは、夏のヨーロッパで在ジュネーブ
の前ケニア大使(女性)のご主人で、コンサルタントや弁護士をなさっている方から伺った話
です。


中国は、アフリカを原料調達の場だけではなく、市場としても価値を認め積極的に投資して
いる。日本はいったい何をしているんだ、というようなお話でした。


グローバルというとつい欧米に目が向きがちですが、自分の視点や立ち位置を変え全地球的な
動きをみようとすると、まったく違う景色が見えてくるのかもしれません。


今年もあと二日で終わりです。現在、編集部では、来年2月発行の32号のチェックに忙殺されて
います。今年こそは、机周りの大掃除を…と考えていますがどうなりますか。年末〜年始にかけて
校了というスケジュールではなかなかきれいにすることは難しそうです(T-T)


皆様、よいお年をお迎えください。そして2008年も『GLOBAL MANAGER』をどうぞよろしく
お願い申し上げます。


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