あなたは「ジョング」です。in ベニス〜イタリア旅・中編〜




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みなさま、こんにちは。ブログ番長のイイジマです。
暑い日があったり肌寒い日があったりしますが、風邪などひいていらっしゃらないでしょうか。



6月10日(木)に「英語勉強法」をアップいたしました!
今回は、37号でご登場いただきましたアタゴ代表の雨宮秀行さんです。
「自分は英語を使ってこれを実現するんだ」という目的を持つこと、
継続するには楽しんで学ぶことなど、英語を勉強していく上でもっとも重要なことをはじめ、
ある時感じた「話せる」という実感など、アメリカ留学時代のエピソードも交えて語っていただきました。



雨宮さんの英語勉強法の記事はコチラから、
雨宮さんの記事を読みたい方は37号から、
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さて、前回drop inしてくれた前編集長のブログにありました「早起き」に関してですが、
実は私もある勉強をしているので、早朝勉強したいということは常々思っています・・・。
が、寝起きは瀕死状態の私にとって、これはかなり至難の業だと見受けられます。
でも早起きして朝勉強するというのは頭がさえるので、その後の仕事もはかどるといいますよね。
なので「朝が得意」「朝大好き!最高!」という人がとってもうらやましいです。





さて、今日は前回に続き、イタリア旅・中編を書かせていただきたいと思います!
前編も読んでくださるとさらに楽しさ倍増!?


ミラノに降り立って3日ほどたった夜。
ミロパパの恋人でエクアドル女性のターニャが、
明日は仕事が休みだから私をベニスに連れていってあげると言ってくれました。
しかし私はスペイン語もイタリア語もまったくわからない上に、彼女も英語がほとんど話せません。
嬉しいやらコミュニケーションが心配やらで、心の中で若干のほど逡巡しておりました。


すると、私が返事をするより先に
「いいねいいね、きみは絶対に行くべきだ! ベニスは美しくて最高さ!」
と、ミロは私を追い出そうといわんばかりに盛り上がり、
あれよあれよという間にベニス行きが決定したではないですか。
・・・・・。




明朝、ミラノ中央駅でターニャと待ち合わせをし、ベニス行きの電車に乗りました。
列車の中では向かい合って座っていたにも関わらず、お互い言葉が通じないため、
ほとんど沈黙に近い時間が窓の外の景色とともに流れてゆきます。
向き合っているのに沈黙って・・・・なんてしんどいシチュエーション。
ふたりとも窓の外の景色を儀式的に眺めていました。



国内外さまざまな場所とミラノをつなぐミラノ中央駅


しかしやがて、ジェスチャーや、テキスト5ページ目で挫折した私の超基本スペイン語
ターニャの英語 と、わかったフリ ・・・これらをごちゃ混ぜにしながら
「なんとなくわかる」程度のコミュニケーションは取ることができました。


そして余裕が出てきた頃。


「あなたはすごくジョングだから大丈夫」


とターニャに言われました。


私は非情にジョングらしい。いつの間にそんなことに?
・・・・・・そもそもジョングって一体どういう意味?!
でも大丈夫っていわれてるってことはジョングは少なくとも悪いものではないってことね。


そんなことを思いながら「えへへ・・・」とごまかし笑いをしてつなぎ、次の話題へ。
しかしターニャは「ジョング」を連発します。
もはや私はあまり深く考えずにいろいろな返答を試してみることにしました。


タ「あなたは本当にジョングね」
私「そうね、私もそう思います」
タ「ジョングなんだから心配ないわ」
私「いえいえ、ジョングじゃないかもしれないし・・・」


しかしどの回答にも困った笑いを浮かべるターニャ。
もう何が正解かさっぱりわからず、すっかり「ジョング恐怖症」に陥る。
またもや沈黙が流れてしまい、なんとも気まずい列車の旅となってしまいました。

電車に揺られること約3時間、ベニスに到着です。
駅から出てまずお目にかかったのが、救急車ならぬ救急ボート。
サイレンを鳴らし、水しぶきを立てながら、ものすごい勢いで救急ボートが爆走していきます。

「おおおおぉぉお・・・・さすが水の都」


ベニスのサンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂



私は目の前に広がる、水がつくった芸術の街にただ息を呑むばかり。
また、日本語で書かれた屋台の看板や、いくつかのレストランでは日本語メニューもあるなど、
多くの日本人が年中訪れていることを改めて感じました。

その頃の私とターニャは言葉の通じないこともほとんど気にならなくなり、
すっかりはしゃぎまくっていました。ターニャもベニスを訪れるのは初めてのようです。
私が滅多に来られないからと、自分の観光もそっちのけで
私の記念撮影に一生懸命なターニャの姿に胸がきゅんとなってしまいました。

茶店で一休みした時、打ち解けてきたのをいいことにターニャに思い切って聞いてみました。

「ジョングとはどういう意味でしょう」

すると、ターニャは笑いながら
「ごめんなさい。私、スペイン語の発音のまま話してみたいね」
と言って説明してくれました。
彼女がいうには、エクアドルスペイン語ではYを|j|の音で発音するようです。

つまり、ジョングの「ジョ」は「Y」のこと。

ジョング

ヨング

ヤング

・・・・そう、「young(若い)」と言ってたようです。

なんだか脱力してしまいましたが、それがわかったせいか、
帰りの電車の中ではより会話がはずんでいたような気がします。
何を母語とするか、それによって英語の発音の特徴や間違えやすい点などが違うので、
そのコツをつかむと、母語訛りの強い英語も聞きやすくなる、と改めて感じた一件でした。





※写真はすべてWikipediaより。



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